公益社団法人日本薬理学会
The Japanese Pharmacological Society

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沿革

大正15 (1926)年第7回日本医学会で初めて薬理学(当時は「薬物学」と称した)単独の分科会が第4部として開催され*1、そこで日本薬理学会の設立が決定された。大学及び医学専門学校の薬物学講座を単位とすること、各講座主任が評議員となり、回りもちで会長を務め毎年1回学術集会を開くことを決め、全国の29講座が参加した。
昭和2(1927)年第1回日本薬理学会開催。以後毎年1回開催されて現在に至っている*2。
歴代年会長一覧
Japanese Journal of Medical Sciences Part IV. Pharmacology発刊*3
昭和16(1941)年日本薬物学雑誌(Folia pharmacologica japonica)*4を本会機関誌にした。
昭和24(1949)年地方部会の開催を決め、北部会*5、関東部会、近畿部会、西南部会の開催が始まった。
昭和26(1951)年Japanese Journal of Pharmacology (現 Journal of Pharmacological Sciences) 発刊*6
昭和39(1964)年会則の大幅改定、常置委員会の設置
昭和56(1981)年第8回国際薬理学会議*7を東京で開催
平成4(1992)年機構改革と理事長制の導入*8
歴代理事長一覧
平成6(1994)年社団法人日本薬理学会設立*9
平成11(1999)年代議員制度の導入 *10
平成19(2007)年江橋節郎賞を設立 *11
平成24(2012)年公益社団法人へ移行 *12
平成31年(令和元年
・2019年)
薬理学エデュケーター認定制度」発足
  1. 明治23(1890)年4月に1週間に亘って開催された第1回日本医学会において、薬物学分野から猪子吉人が「菌類中毒説」を、また高橋順太郎が「薬物学研究ノ方針」を講演している。この会の準備には帝国大学医科大学薬物学教室教授高橋順太郎が五十数名の「招聘員」の一人として参画した。第2回日本医学会は、明治26(1893)年に開催されているが、その後明治35(1902)年には新たに日本聯合医学会が創立され、16部構成の第4部に「薬物学、薬学」が参加して第1回日本聯合医学会が開催されている。明治39(1906)年の第2回日本聯合医学会では、薬物学は生理学、医化学とともに第2分科会を構成したが、第2分科の学術集会は開催されなかった。明治43(1910)年大阪で開かれた第3回日本医学会(聯合の形式をやめて一つの学会とみなす方式を採った)の第2分科会で、実質的には初めて薬理学の研究発表がなされたと言われている。大正3(1914)年の第4回日本医学会では高橋順太郎が、また大正11(1922)年の第6回日本医学会では、京都帝国大学医学部薬物学講座教授森島庫太がそれぞれ第2分科会長を務めている。第7回の独立した最初の分科会長は東京帝国大学薬物学第二講座教授林春雄で、演題数34題であった。
  2. 第1回日本薬理学会は東京帝国大学薬物学第二講座教授林春雄が会長を務め開催された。 第二次世界大戦末期の昭和20(1945)年には年会は中止となり、その前後の第18回[昭和19(1944)年]、第19回[昭和21(1946)年]も誌上発表のみとなっている。 
  3. 日本薬理学会の欧文抄録は本誌の特別号 Proceedings of the Japanese Pharmacological Societyとして、昭和19(1944)年の廃刊まで毎年刊行された。
  4. 日本薬物学雑誌(Folia japonica pharmacologica)は、大正14(1925)年、京都帝国大学医学部薬物学教室森島庫太教授の教授在職25周年を記念して、その門下生らによって創刊された。昭和3(1928)年第4巻から欧文名はFolia pharmacologica japonicaと変更されている。昭和19(1944)年の第40巻からは、日本薬理学雑誌と改題され、また、昭和4(1929)年に阿部勝馬慶應義塾大学医学部薬理学教室教授の在職10周年を記念して刊行されていた「実験薬物学雑誌」が統合された。
  5. 北部会の開催は、1年遅れて昭和25(1950)年から始まった。
  6. 平成14(2002)年にJapanese Journal of PharmacologyはJournal of Pharmacological Sciencesと改題した。
  7. 国際薬理学会議は1961年に第1回がストックホルムで、1963年に第2回がプラハで開催されて以来、3年毎に各地で開催され、第8回がアジアの地で初めて開かれ、東京大学医学部薬理学教室江橋節郎教授が会長を務めた。現在は4年毎の開催となっている。他方、国際生理科学連合International Union of Physiological Sciences(IUPS)の薬理学部門Section of Pharmacologyは、1965年に独立を決議し、1966年の第3回国際薬理学会議で定款が承認され、国際薬理学連合International Union of Pharmacology(IUPHAR)が正式に発足した。
  8. 会員数5,600名にも及ぶ大組織となった本会の会務を1年任期の会長が個人的に処理するには無理があり、会務の恒常性・継続性を保つために、事務所を整備し、年会を主宰する会長(以後「年会長」)とは別に学会を代表し、学会運営に専念する2年任期の理事長をおくことにした。
  9. 平成6年10月4日 民法34条の規定による社団法人日本薬理学会の設立を文部大臣から許可された。
  10. 代議員は総会を構成し、役員の選任、収支決算予算の議決等、定款に定める重要事項を行う。代議員は地方部会毎に正会員の互選により選出する。代議員は役員を兼ねることはできない。
  11. 本会名誉会員故江橋節郎先生の生命科学への貢献を末永く顕彰するため、独創的、飛躍的な業績をあげ、薬理学の進歩に大きく貢献した会員に授与する。選考委員会の半数は学会外有識者より選出する。
  12. 平成24年1月4日 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律および公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成18年法律第50号)第44条の規定に基づき、公益社団法人として認定された。

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